言い争いのトラブルの末に痴漢行為をした疑いにより逮捕されたが、早期に依頼をし、一貫して否認をしたことで不起訴処分

  • cases192
  • 2017年09月26日更新
男性
  • 男性
  • 40代
  • 会社員
  • 性・風俗事件
  • ■犯罪行為 迷惑行為防止条例違反
  • ■罪名 痴漢
  • ■解決結果 不起訴

事件発生の経緯

Aさんは、ある日の深夜、友人とお酒を飲み、帰宅する途中、突然5人組の男女のグループに呼び止められ、男性から「(グループ内の女性の)お尻をさわっただろ」などと言いがかりを付けられました。

まったく身に覚えのなかったAさんは、「さわっていない」と言いましたが、グループの男性は「30万円支払え」などと言ってきたため、Aさんとグループメンバーとの間で言い争いのトラブルに発展しました。

Aさんは自分の力だけでトラブルを解決することが難しいと考え、110番通報をし、数分後に警察官が現場に到着しました。

ところが、現場に到着した警察官は、Aさんの話には耳を貸さず、被害者とされる女性の話をうのみにし、あろうことか、Aさんをその場で現行犯逮捕してしまったのです。

Aさんは逮捕直後に、当事務所の弁護士に連絡をとり、直ちに接見をしました。

逮捕されていたことで疲れ果てていたAさんは、「早く出るためにはやってもいないことを認めてしまった方がいいのか」と疑問を投げかけましたが、担当弁護士は、身柄解放に向けた活動は弁護士が行うので、やっていないことはやっていないとはっきり言うべきであることを伝えました。

この接見で、Aさん担当弁護士に事件の処理を依頼する一方、警察での取り調べに際しては一貫して、犯行を否認しました。

ご相談~解決の流れ

担当弁護士は、受任後、すぐに逮捕現場にいた友人と連絡をとり、Aさんの逮捕時の状況を確認しました。
これにより、担当弁護士は、実際にAさんは痴漢行為をしていないこと、Aさんの逮捕が違法な逮捕であることを確信しました。

そこで、受任から10時間後、担当弁護士は、Aさんの早期身柄解放を求める意見書を作成して担当検察官に送付しました。意見書を送付した時点で、Aさんの身柄は、勾留請求をするかどうか検察官が判断するため、検察庁に移っていました。

そこで、担当弁護士は、検察官に対して面談を申込み、実際に面談をして勾留請求をしないよう説得しました。
その際、職場の上司に作成してもらった身柄引受書を持参するとともに、逮捕現場に居合わせた友人にも検察庁に来てもらい、逮捕時の状況を検察官に直接説明してもらいました。

その結果、検察官は勾留請求せず、逮捕から48時間後、無事Aさんの身柄が解放されました。

その後、Aさんの調べは在宅に切り替わり、何度か警察・検察での取り調べを受けましたが、弁護士のアドバイスのもと、いずれの取り調べについても一貫して、痴漢の事実を否認し続け、最終的に不起訴処分になりました。

Aさんの事案は、早期にご依頼いただいたことで、不当な逮捕による身柄拘束時間を最小限に食い止めることができ、仕事等への悪影響が生じることを阻止できた事案といえます。

解決のポイント

弁護士が被害者の心情に苦慮しながら、穏便に解決しました。

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