裁判によらず、労災後に退職を迫る会社から700万円を獲得!

  • CASE678
  • 2021年03月17日更新
配達・清掃職
神奈川県
男性
50代
後遺障害等級:12級7号
傷病名:左両下腿骨骨折
労災支給額:1647万2867円
会社からの賠償額:700万円
総額:2347万2867円

業務内容

海運会社における、湾内にて艀船で貨物を運搬する作業

災害の状況

Mさんが、会社の指示で、嵐の日に一人で艀船の操船をさせられていたところ、艀船どうしを結びつけるロープが突然切れてMさんの足に当たり、Mさんは左両下腿骨を骨折してしまいました。

相談内容

Mさんには、本件労災事故のケガによって「足首の曲がりの悪さ」という後遺障害が残ってしまい、12級7号との認定を受けました。しかし、会社の指示に基づく業務により後遺障害が残るようなケガを負ったにも関わらず、会社は、足首が満足に動かせないMさんでも働けるポストを用意するようなこともなく、解雇を迫りました。
年齢的に次の転職先もすぐには見つからないことが予想され、不安に感じたMさんは、会社に対する責任を問えないかと考え、ベリーベスト法律事務所に相談されました。

ベリーベストの対応とその結果

労災のご相談をいただいた際にまず考えるべきは、「この労働災害の発生について、会社に責任があるのか」という点です。
法的に言えば、「使用者責任や安全配慮義務違反が問えるか」ということになりますが、Mさんの場合には、「嵐の日に一人で艀船を操船させていたこと」「容易に切れてしまうような古いロープを交換せずにそのまま使っていたこと」などに安全配慮義務違反が認められると判断し、会社に対する責任を問うこととしました。
この判断を独力で行うのは極めて困難だと思いますので、とにかく労働災害を専門に扱う弁護士に相談することをお勧めします。

Mさんのケースでは、12級7号が認定されたことを受けて、労災保険から支払を受けていた休業補償給付金や障害補償給付金とは別に、会社に対して1400万円程度を請求しました。
しかし、会社から経営状況的に素直に支払に応じられる状況ではないとの回答があり、また、そもそも会社から「1400万円程度の損害が発生したことの全てが会社の責任によるものではない」と本格的に争われた場合、ある程度会社側の主張が通る可能性があると考えられ、さらに、Mさんも、時間も費用もかかる訴訟による解決は希望されませんでした。

そこで、訴訟によらず解決できるギリギリの線を見つけるべく会社側の弁護士と粘り強く交渉を重ねた結果、最終的に「700万円のうち500万円を頭金として支払い、残りの200万円を1年分割で支払う。分割払いが約束通りなされなかった場合には、700万円ではなく1000万円を支払う。」との合意に至り、無事に全額を払わせることに成功しました。

この700万円というお金は、労災保険からお金を受け取るだけで満足し、会社に対する不満を抱きつつも諦めて退職していたら絶対に受け取ることのできなかったお金です。
会社の指導監督の元での作業中に労働災害に遭い、後遺障害に苦しんでいる方は、まずベリーベスト法律事務所に相談してみて下さい。

全国の各オフィスから寄せられた解決事例をご紹介しております。(※ベリーベスト法律事務所全体の解決事例となっています)