残業代請求で裁判に。勇気をだして請求してよかったです!
- cases535
- 2018年01月15日更新
- 20代
- 女性
- サービス業(接客)
- 残業代
- 裁判
- 和解
- ■解決結果 裁判の結果、請求金額の6割程度で和解
ご相談に至った経緯
私は大学を卒業してこの会社に入社しました。
入社時の募集要項には、「残業代は別途支給します」と記載されていたにもかかわらず、残業代が支払われないばかりか、残業をしていることを隠すように、定時で上司が勝手に、タイムカードを打刻していました。
タイムカードが切られてしまった定時以降の時間も労働を強いられており、私は会社に対して、ずっと不満を持っていました。
会社に対して抗議したいという思いもありましたが、「抗議をしたことで上司に何か言われるのは嫌だ」「会社に居辛くなったらどうしよう」と不安になり、我慢をするしかないと思っていました。
ただ、どうしても諦めきれず、「私と同じような人がいないのか」「何かしら出来ないのか」と思って、インターネットでいろいろ検索してみました。
そしたら、私の会社と同じように、実際の勤務時間よりも短くなるように、勝手にタイムカードをきることをしている会社がたくさんあり、そんな会社に勤めている人で、残業代の請求をしている人がたくさんいることを知りました。
そんなホームページを読んでいるうちに、私も会社へ残業代を請求したい、どうにかなるかもと思うようになりました。
ですが、どうしても、法律事務所や弁護士に対して、敷居の高いイメージを持っていたので、なかなか勇気がもてず、何もできずにいました。
まずは電話で問い合わせてみたのですが、何を話していいか分からない私に対して、事務員さんが少しずつ質問をしてくれたので、自然と自分の会社の状況を伝えることができました。
また、その後、弁護士さんにお会いしたところ、すごい親身になって相談を受けてくれたので、ぜひベリーベストの弁護士さんにお願いしたいと思いました。
ベリーベストの対応とその結果
退勤時刻が嘘のタイムカードを会社が持っている状況で、請求することがとても難しい状況でしたが、弁護士さんから「業務報告書をもとに計算してみましょう」との提案をいただきました。この業務報告書というものは、お店の営業が終了するときに、1日の売上などを記入していたものです。
そこには、私の実際の退勤時間ではありませんでしたが、その報告書を作成した時間を記載していました。報告書は私の1日の業務の最後に行うもので、タイムカードで打刻された後に作成していたので、記載時間もタイムカードの記録より遅い時間になっていました。
ただ、この報告書は入社した時にはなかったものなので、私の手元には約1年間分の報告書しか残っておらず、2年間分の残業時間を確定することは難しい状況であることに変わりありませんでした。
そういった状況のなか交渉を始めると、会社は、案の定「タイムカードで管理されていた時間のみ働いていた。業務報告書に記載されている時間については、その時間に作成したかどうかはわからないから認めない。」と言って未払いの残業代はたったの数万円だと回答してきました。
会社が、私が残業をしていたことを隠蔽する為に、勝手にタイムカードを打刻していたのに、こんな反論をする不誠実さに失望したと同時に、もう埒があかないと思いました。しかし、これ以上、残業時間を証明できる証拠がないので、諦めるしかないのかと呆然としてしまいました。
ですが、弁護士さんはあきらめる様子はまったくなく、業務報告書をもとに訴訟をすることを勧めてくださいました。私は弁護士さんが勧めるのだからやったほうがいいのだろうと思いましたが、やはり不安は大きく、さらに訴訟を断ったらどうなってしまうのか、弁護士さんに何か言われてしまうのではないかということも考えていました。
すると弁護士さんは、「報告書がある期間は1年間だけど、1年間でも500時間以上の残業があるのだから、2年間では少なくとも1000時間以上は残業をしていると考えられると言ったらどう思いますか?」さらに、「タイムカードを打刻してから2~4時間後に報告書を作成している。少なくとも1日2時間はしていると考えられませんか?業務報告書を見て、残業がまったくなかったと思う人がいると思いますか?」そして「もちろん無理に訴訟を勧めたりはしません。このまま会社と交渉を続けることも可能です。ただ、ちゃんとこちらの主張には根拠があるのだからやる価値は充分にあると思います」と言ってくださったのです。
私は確かに弁護士さんの主張の通りだと思いましたし、裁判官も理解してくれるような気がしました。何よりも、弁護士さんが無理やり訴訟を勧めるのではなく、きちんと説明をしてくれて、私の不安を察してくれたことがとても嬉しく、すべてお任せしたいと思い、訴訟をすることを決断しました。
訴訟では、やはり残業時間の算出が争点になりましたが、弁護士さんは私に説明してくださったとおり、強気の主張を繰り返してくれたのです。
そんな弁護士さんのおかげで、第4回目の期日で裁判官から和解金額が提示されました。弁護士さんの予想どおり、裁判官は、証拠が不十分なために私の主張を全て認めることはできないけど、会社としても不当に残業代を支払っていなかったことは容易に想像がつくということで、私の請求金額の6割程度で和解を提案してくれたのです。さらに、裁判官は「会社の悪質な労務管理を正すように」とまで言及してくれたのです。
私は最初請求すらできないのではと思っていたので、とても嬉しかったですし、会社が酷い労働環境を指摘されたことで、今も働いている元同僚に良い影響を与えられるのではないかと思い、満足のいく結果を得ることができました。
最後に、今、私がこんなに晴れ晴れとした気持ちでいられるのは、ベリーベストの弁護士さんそして事務員さんのおかげだと本当に思っています。平日は仕事でなかなか連絡が取れず、裁判では、どんなことが話されているのだろう、会社はどんなことを言っているのだろうと思うと、ますます不安でした。
ですが、そんな私の状況を配慮していただき、電話だけでなく、携帯メールにも状況をこまめに送っていただき、自然と不安という気持ちはなくなっていました。
最初に、一人で悩んでいたのが嘘のようです。もっと早く相談すればよかったと思っています。今では、私がインターネットで出会った私と同じような境遇の人も、勇気をもって一歩踏み出してほしいと心から思います。
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