退職を機に残業代を請求したい!合計500枚近くのタコグラフを弁護士が粘り強く計算し、示談で500万円の解決金を得た

  • cases791
  • 2023年04月25日更新
男性
  • 60代
  • 男性
  • 運送業(長距離トラックの運転手)
  • 残業代請求
  • 運送業
  • ■職業(雇用形態) 正社員
  • ■解決結果 交渉により、解決金500万円を得た

ご相談に至った経緯

Aさんは、長距離トラックの運転手をしていましたが、一日あたりの労働時間が長く、休日出勤もあり、ご自身の計算で月40~60時間の残業をしているという状況でしたが残業代がきちんと支払われているかよくわからない状態でした。

Aさんは会社を退職するにあたり、残業代請求したいと考えましたが、請求できるのか、請求するとしていくらで請求すべきなのかわからなかったため、当事務所の法律相談をお受けになりました。

Aさんは在職中に初めての相談を受けられましたが、仕事が忙しいため、相談は電話で行いました。
最初の相談の後、Aさんは関係資料を当事務所に送り、2回目の相談では、送っていただいた資料を確認したうえで相談を受けられました。

ご相談内容

Aさんの稼働内容は、典型的な長距離トラックのドライバーのそれでした。
朝早くから夜遅くまでトラックの運行、荷物の積み下ろしに従事し、具体的な労働状況がタコグラフと呼ばれる専用の用紙に記録されていました。

Aさんが手元に残していたタコグラフのコピーから、Aさんが法定労働時間を超え、長時間の労務に服していたことは明白でしたが、就業規則や給与明細を確認しても、残業代が支払われた形跡がなかったため、十分残業代請求が可能であると判断し、Aさんは弁護士に依頼し、会社と交渉することにしました。

Aさんは、会社がかつて、別の従業員とも残業代支払いの件で紛争になった経験があったことを知っていましたが、その際は裁判等に至らず示談で解決したことを聞いていたので、何とか示談で終わらせたいという希望も持っており、弁護士も可能な限りAさんの意向にしたがって事件を処理することを約束しました。

ベリーベストの対応とその結果

弁護士が手元にある資料を前提に、会社に対して残業代請求の意思があること、資料を全て開示するようにとの主張をしたところ、会社は資料を開示しました。

残業代を請求した過去2年分の稼働内容の記録として、現存する稼働日のタコグラフが全て開示されました。
一部会社が紛失した部分もありましたが、合計500枚近くのタコグラフが開示された計算になります。

弁護士はこれらを粘り強く読み取り、残業代の計算をし、一部会社がタコグラフを紛失していた部分については、他の期間と同様に稼働していたことを主張し、具体的証拠がない部分も残業代の計算の基礎とすることを求め、会社と交渉を続けました。

その結果、会社はAさんに500万円の支払いを行うことで合意し、見事Aさんの希望通り、示談で解決することができました。

全国の各オフィスから寄せられた解決事例をご紹介しております。(※ベリーベスト法律事務所全体の解決事例となっています)